「式の前日」 穂積

式の前日 (フラワーコミックス)式の前日 (フラワーコミックス)
穂積

小学館 2012-09-10
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 愛と生と死が絡みつく、6篇の短篇集。

 血の繋がりと分断が何編かのテーマになっていて、とても良く作られたプロットでありながら、作者の感情も非常に強く入り込んでいるのが特徴ですね。極度のシスコンである私にもたまらない作品がありました。
 きっと読まれた人のどこかしらの心に、ピトっと触れてくるところがあると思います。
 
 現在の女性漫画家にほとんど蔓延している絵柄ではあるのですが、この作者は物語を作りたいっていうのがとても強いと感じますので、これからの作品に楽しみが膨らみますね。今は長編を連載されているそうなので、必ず読みたいです。

 例えれば、昭和後期の小説家のようなストーリー。感情を大事にしながらも、ひねったプロット展開で読ませる。ほんとうにこれからが楽しみです。